心の障害を乗り越える ― Yoga Sutras 1.30–1.31から学ぶ、心を整える方法
- Raveena
- 43 分前
- 読了時間: 10分
私たちは日々、さまざまなことに心を揺さぶられます。 思うようにいかないこと、将来への不安、誰かの言葉、疲れや体調の変化。
そんなとき、私たちはつい「状況が悪いから」「あの人のせい」と、外側に原因を探してしまいがちです。
今回の Interactive Sessionでは、Yoga Sutras(ヨーガ・スートラ)1.30–1.31をもとに、心の安定を妨げる「障害」と、それらに向き合い、再び心の落ち着きを取り戻すための方法について学びました。

心の安定を妨げる9つの障害
Yoga Sutras 1.30では、心を散漫にし、安定した意識を妨げる9つの障害(Antaraya)が挙げられています。
Vyadhi — 病気や身体の不調 Styana — 心の無気力、やる気の低下 Samshaya — 疑いや迷い Pramada — 不注意、先延ばし Alasya — 身体的な怠さ、エネルギー不足 Avirati — 欲望や感覚的な快楽への執着 Bhranti-darshana — 誤った認識や思い込み Alabdha-bhumikatva — 次の段階へ進めない、安定した基盤を得られない状態 Anavasthitatva — 一度得た集中や安定を維持できない状態
これらは、特別な人だけが経験するものではありません。
「今日はなんとなくやる気が出ない」「これでいいのか分からない」「せっかく習慣にしたのに続かない」「頭では分かっているのに、また同じことを考えてしまう」
そんな日常の小さな揺らぎも、ヨーガの視点から見ると、心の安定を妨げる要因のひとつとして捉えることができます。
心の乱れは、身体にも現れる
Yoga Sutras 1.31では、こうした障害が生じたときに現れる反応についても説明されています。
心が乱れると、精神的な苦しさだけでなく、身体にもさまざまな変化が起こります。
たとえば、心の混乱や不安、身体の痛みや震え、そして呼吸の乱れ(Shvasa-prashvasa)。
特に興味深いのが、「呼吸」です。
私たちは普段、呼吸を意識することなく生活しています。しかし、緊張しているときには呼吸が浅くなったり、焦っているときには速くなったりします。
そして、その乱れた呼吸が、さらに心の落ち着きを失わせることもあります。
だからこそ、心を整えるための最初の一歩として、自分の呼吸に気づくことが大切なのです。
まずは「呼吸に気づく」
今回のセッションで紹介された、最も基本的なツールのひとつが Breath Awareness(呼吸への気づき)です。
特別なことをする必要はありません。
一度立ち止まり、静かに座って、自分の呼吸を観察してみる。
「今、息は浅いだろうか?」「吸う息と吐く息、どちらが長いだろう?」「身体のどこで呼吸を感じているだろう?」
ただそれに気づくだけでも、自分の内側で起きていることを見つめるきっかけになります。
心が乱れたときに、すぐ反応するのではなく、まず呼吸に意識を戻す。
それは、自分の心と身体をもう一度「今ここ」に戻してあげる、小さな習慣です。
マントラとJapa ― 心をひとつの方向へ
もうひとつの方法として紹介されたのが、Japa(ジャパ)やMantra(マントラ)の実践です。同じ音や言葉を繰り返し唱えることで、散らばりやすい心をひとつの対象へと向けていきます。
ヨーガにおいて、マントラは単なる言葉の繰り返しではありません。
忙しく動き続ける思考から少し距離を取り、自分の内側に意識を戻していくための実践でもあります。
身体を動かすだけではなく、心そのものを整えることもヨーガの大切な役割なのです。
「一度やったから」ではなく、続けること
心の安定は、一日で身につくものではありません。
ヨーガの実践で大切なのは、強い意志で一度頑張ることよりも、小さくても継続すること。
呼吸を観察する。マントラを唱える。身体を動かす。自分の心の状態に気づく。
そうした実践を日々繰り返すことで、少しずつ自分自身との関係が変わっていきます。
調子の良い日だけではなく、何もしたくない日にも、自分を見つめる時間を持つ。
その積み重ねが、心の安定につながっていきます。
感情を「溜め込まない」ということ
セッションでは、感情との向き合い方についても話が広がりました。



